6月26日にハイデルベルクで第15回日独ジョイントレクチャーが開催されました。今回は、オランダのライデン大学に長期滞在されているアフリカ地域資料センターの重田正義センター長に「エチオピア高地文明の成立基盤:生態人類学的視点から」と題してお話いただきました。
まず、歴史を遡って日本との様々な関係からエチオピアのユニークな面を紹介された後、高地に文明を発達させたエチオピアをハードウェア(=農作物)とソフトウェア(=農業技術や環境への意識)という視点から解説されました。
他方、コメントをお願いしたハイデルベルク大学南アジア研究所のクリストフ・バーグマン博士は、ご自身のメインフィールドである南東アジアのいわゆるゾミア地方(ベトナム中央高原からインドの北東部の高地)に暮らす、あえて文明から逃れることを選択している人々を対比してお話されました。
6月というのにこの日は37度まで気温の上がったハイデルベルク。「Cool Africa, Cold Ethiopia」とは講演のスライドにあった重田教授の言葉ですが、栽培植物と自然環境を切り口にクールな、アフリカに関するお話となりました。
酷暑の中、来場くださった皆さまには厚く御礼申し上げます。
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