ドイツ側受け入れ研究機関:
- Prof. Mateusz Michalek, Max Planck Institute for Mathematics in the Sciences (Leipzig)
訪問先:
- Prof. Gwyn Bellamy, University of Glasgow
訪問時期・期間
- 2019年9月14日〜9月30日
訪問目的:
- ドイツの研究所でのネットワーク作り及び自身の研究内容の発表
参加したイベント:
- グラスゴー大学幾何学セミナー(9月17日)
- マックス・プランク研究所非線形代数セミナー(9月26日)
AIDAへの応募動機
私は修士課程でシンプレクティック多様体の中の超トーリック多様体というクラスに焦点を当て, その性質を超平面配置の組合せ論から研究した。組合せ論を用いて代数幾何的な対象を研究する分野において, ドイツは世界の中心的な存在である。
私はとくに研究が盛んなマックス・プランク研究所に滞在し,セミナーで講演することでフィードバックが得られ, 共同研究の足掛かりにもなると考えた。また以前に国際集会で講演した際, グラスゴー大学のM. Feigin教授から, もし近くに来るなら講演をしてほしいと声をかけていただいた。彼や同僚のG. Bellamy教授は,シンプレクティック多様体の研究で顕著な業績があり、私は彼らと議論を深めながら研究を発展させたいと考えた。以上の理由から、AI DAプログラムに応募した。
滞在の成果
マックス・プランク研究所(MPI)に滞在し, 所員や院生と交流できた
MPIに2週間滞在し, M. Michalek准教授の計らいで彼のグループメンバー4~5人にそれぞれ研究内容を一対一で説明していただき, 今後の研究に繋がるヒントを得た。また休日はハイキングに参加するなど, 研究以外でも交流を深めることができた。
MPIの非線形代数セミナーで研究内容を講演した
自分の研究内容をインフォーマルなセミナーで紹介, その後公式の非線形代数セミナーでも1時間の講演をすることができた。 研究の内容や対象について、多くの人から興味、フィードバックが得られた。
グラスゴー大学の幾何セミナーに招待され,研究内容を発表し議論をすることができた
グラスゴー大学の幾何セミナーにて1時間の講演を行った。また滞在期間が短い中でG. Bellamy教授らと一対一で議論できるよう調整して頂き, 自分の研究を発展させる上で貴重なコメントを多く頂けた。また,申請予定の日本学術振興会の若手研究者海外挑戦プログラムの受入先になることも快諾して頂いた。


今後の展望
今回の訪独で, 改めて実際に会ってネットワークを広げていくことの重要性を認識した。また今回のドイツ滞在を機にスコットランドも訪問できたように今後もヨーロッパ各地にネットワークを拡大していきたい。グラスゴー大学でG. Bellamy教授からいただいたコメントを軸に, 修士論文で得られた結果を一般化していく道筋を明確にして, 今後もコンタクトを取りながら博士研究に励んでいきたい。